昼休みメニュー×3セット

DL 30kg×40回、40kg×40回、54kg×35回
LR 22回、22回、20回
LP 50kg×40回、50kg×40回、60kg×40回
前回の目標どおりデッドリフトだけ4kg増量(5kgのウェイトがなかったため)。フォームも安定してきたし、ちょうどいい塩梅に負荷をかけられている。でも欲張りだけは禁物。ついやりすぎてしまうと、簡単に故障してしまいます。

今年は新たな取り組みをしているのもあり、トレーニング理論を久しぶりに色々調べてみたくなった。特に遅筋を如何にパワーアップするかをしりたかったのだが、実はウェイトで鍛えられるのは速筋だけのようだ。
http://hp.vector.co.jp/authors/VA016848/c1.htm
昔のトレーニング理論では10〜15回前後が速筋、30〜40回前後が遅筋(持久力)のトレーニングと言われていたが、遅筋はこの程度の回数では強くならないし、そもそも筋肥大をするようなものではないようだ。
正しくは3〜5回が最大筋力UP、6〜12回は速筋の筋肥大、13回以上も速筋の筋肥大のためのようだ。12回と言う回数は、単に筋肥大させるに当たって、トレーニングの効率が良いから使われているようである。
そうであれば、いまの自分のメニューも結局速筋の筋肥大をしていることになる。これでは自転車に有効な遅筋に関係なく、しかも邪魔な重りになる速筋が増えてしまうだけでは?と不安になるが、実はそれほど単純でもないようだ。


実は速筋は持久トレーニングで遅筋の機能に近づくようである。
http://www5.ocn.ne.jp/~yama-911/
遅筋が長い時間力を出し続けられるのはミトコンドリアが酸素を活発にエネルギーに変えるからであり、トレーニングによってミトコンドリアの量は増やすことができ、速筋を遅筋化することができるようである。

もう少し詳細に研究した例では、ミトコンドリアは乳酸も分解して(正確には乳酸になる前に分解して)エネルギーに変えるようである。
http://www.h4.dion.ne.jp/~jssf/text/doukousp/pdf/200610/0610_4750.pdf
そもそも乳酸は無酸素系の運動をすると発生すると思われているが、実際には有酸素系でも糖を使った時に発生するのが正しいようである。もう少し詳細に書くと「糖がピルビリン酸になり、それがミトコンドリアでCO2とH2Oに分解されるが、ミトコンドリアの処理能力を超えた分が安定な乳酸となる」ようである。と言うことはATとはミトコンドリアの乳酸処理の能力(正確にはピルビリン酸処理能力)を超える地点ということだ。
それならこれまでの経験とも合致する。メディオでAT近くのトレーニングをすることで、おそらくミトコンドリアが増えるのであろう。それによってAT値が向上するのだ。
またこの研究で面白いのが、「筋疲労は乳酸だけによるものではない」との結論も出している。確かに乳酸だけでは理解できない長時間LSDの後の疲労なども、これで理解できる。
速筋の遅筋化は、筋繊維の分類から言っても正しいようだ。速筋には実際にはより遅筋に近い性質のものと、速筋そのものの2種類に分類されるようである。
http://www.biol.tsukuba.ac.jp/tjb/Vol2No2/TJB200302199900738.htm
ポイントはやっぱりミトコンドリア量。そして筋繊維自体が「速筋→遅筋的速筋→遅筋」へとシフトしていくようである。

もう一つ、ある一定期間でウェイトで肥大させた筋肉は、その後も同じ頻度で鍛えなくても、ある程度の頻度で刺激を与えていれば落ちないようである。

これらから言えることは、自転車選手の筋力アップの手順として、ウェイトで筋肥大(速筋)→LSD、メディオで速筋の遅筋化、というステップを踏めばいいのである。もちろんこれをオフに行い、筋力のベースを作り。シーズンインしたら、スピードトレーニングへと移っていけばよいのである。
ただ、これは単に筋力の話であって、循環器系の能力アップのためには、やっぱりLSDをオフにして、徐々にメディオを入れ、シーズンイン直前から高心拍域へと、順番に作っていく必要もあります。

う〜ん、かなり悩みは解消したぞ。
ちなにみ、現在の昼休みウェイトは40回を基本にやっている。筋肥大の効率を考えれば12回でもいいようだ。ただ、昼休みの短時間ということもあり、また重量アップした時の故障のリスクを考えると、やっぱり30〜40回ぐらいで限界のウェイトの方が安全な気がする。また上記の理論は知った上でも、メンタリティとしては、やっぱりなんとなく持久力が付く気もするので、今年はこのまま行こう。